産業保健師への転職

未経験こそ 産休代替 を狙え!働き方とメリットについて徹底解説!

産業保健師の求人はそう多くはありませんが、実は色々な働き方があります。

その中で「産休代替」という求人がありますが、スルーしてる方も多いのではないでしょうか?

皆さまがスルーする理由としては

産休代替を避ける理由

  • 産休代替ってどんな働き方なの⁇
  • 産休代替として働くメリットがわからない
  • 産休に入る人の代わりに私が務まるの⁈
  • 即戦力なんてないけど大丈夫かな…

などと経験者でも未経験でもそう思っているからなのではないでしょうか?

結論から申し上げると、未経験者こそ産休代替を狙うべきだと思います!!

今回は産休代替を狙うべき理由とその働き方について詳しくお伝えさせていただきます。

ちなみに私自身も現在進行形で2度目の産休をいただくことになりました。

2度目の産休をいただくにあたり、2人の産休代替の方にお世話になりました。 なお2人とも産業保健師は未経験でしたが、すぐに事業所の方から気に入られ、引き続きが(私のせいで)中途半端な中でも、上手くやってくださっています。

本当にありがとうございます!!!


産休代替とは

産業代替とは、産休や育休中の人の代わりに業務を行うことです。

産休とは産前産後の休業を指し、労働基準法により出産予定日の6週間前から出産日の8週間後まで取得できます。

ただし、多胎妊娠のケースでは、出産予定日の14週間前から取得可能となり、一般的な産休よりもおよそ1カ月半も長くなります。

また、育休とは育児休業を意味し、子どもが1歳になるまでは父親でも母親でも取得可能なのが特徴です。所定の条件を満たせば、育休は1歳6カ月または2歳まで延長が可能となります。

産休代替で働く期間

産休代替で働く期間は、産休や育休を取得している従業員が復帰するまでの間です。

一般的には、産前6週間と産後8週間の産休に続き、子どもが1歳になるまで育休を取得するケースが多いです。つまり、産休代替で働く場合は合計で1年強の勤務期間となる可能性が高いといえます。

特によくあるパターンとしては、子どもを保育園に入れてから復帰するパターンです。

4月の年度切り替えに向けて保育園へ入所させ、慣らし保育期間が済んだら復帰するという流れであり、この場合だと概ねゴールデンウィーク前後までの契約となります。

慣らし保育とは

慣らし保育とは、子どもが親元を離れて新しい環境に慣れるために行う保育のことです。短時間から預けて少しずつ保育時間を延ばし、食べられる・寝られる・遊べる等ができるかを確認していきます。期間は保育園や子どもの状態によって様々ですが、通常2週間〜1ヶ月ほどかけて行います。

ただし、育休をしている人に子どもが保育園へ入所できない・慣らし保育を行なっても全然慣れないなどの場合は、もう少し契約期間が伸びる場合があります。

産休代替で働くメリット

産業保健師の産休代替で働くメリットは以下の通りです。

メリット1.経験が積めて転職活動に有利になる

産休代替の一番のメリットは産業保健師として経験が積めることです。

産業保健師の求人は経験者優遇が多く、未経験者はそこで悔しい思いをしてしまいます。産業代替として1年以上働く事ができたら、それはとても大きなアドバンテージになるといえます。

また、派遣社員として働くという正社員と同等の仕事が与えられるので、より濃い産業保健の経験を積むことができます。

なお、1人目の方は1年半ほど産休代替を務めていただいた後、超大手企業の正社員産業保健師として転職に成功しています。

職務履歴書にも産休代替として経験したことを書けるため、未経験の時よりも転職活動が楽だったとのことでした。

メリット2.転職失敗のダメージが少ない

産業保健師として働くか迷っているなら、産休代替として働くことで、自分に産業保健が向いているのか確認することができます。

最初から正社員として転職するのも良いのですが、もし苦労して転職したのに全く自分と合わなかった、人間関係が最悪だった場合は、辞めるにも抵抗があります。

そんな時に産休代替であれば短期間の契約で産業保健師としての働き方を経験できるので、失敗のダメージが少なく済みます。

また、次の転職活動において前職の退職理由を聞かれた場合「産休代替の任期満了」とスッキリとした理由を書くことができるので、悪い印象を持たれることはまずないでしょう。

メリット3.後腐れないから気楽

産休代替はあくまで代わりなので、産休育休の社員が戻ってきたら、そこで任期は満了となります。

一見するとドライに感じてしまうかもしれませんが、言い方を変えれば「どんなにミスしたり、仕事を残してても後は正社員に任せた!」ができるのです。

もちろん仕事中は多少なりとも責任は伴いますが、産休代替として働いていただいている方の仕事の一番の目標は「その職場にいてもらうこと」であり「産休中の方の仕事を100%こなしてもらうこと」とは少し違います。

つまり産休代替は職場にいることだけでも十二分に仕事をしている状態なので、仕事の出来は二の次にあたります。

とはいえ、企業や状況によっては正社員と同じくらいのスキルを求められる可能性もあるので、その点は面接時に確認しておきましょう。

メリット4.時給が高めに設定

産休代替の求人は時給が高めに設定されている場合が多いです。その理由は競争率の低さにあります。

産休代替は基本的に契約社員であり、長期の安定雇用を目指す方にはむいていないということでスルーされがちな求人です。

しかし応募側は欠員を早急に埋めたいので、給料を高くしてでも応募してもらおうとしています。

また、経験者などの即戦力がある人は時給交渉でさらに高い給料をもらえる可能性があります。

もし働く上での条件が良ければ、応募してみるのも良いでしょう。


産休代替のデメリット

産休代替として働くデメリットは以下の通りです。

デメリット1.再び転職活動が必要

産休代替として仕事に就く場合、派遣社員として勤めることになります。

派遣社員は派遣法で最長3年まで働くことができますが、産休育休中の方が復帰したら任期は満了となり再び転職活動をする必要があります。

その際は産業保健師の経験を積めたということで、初回の転職活動よりも選択肢が広がり、より良い企業に転職できる可能性が高くなります。

余談ですが、私の産業保健師の知人は大手企業の派遣社員として働いていましたが、産業医が転職先を紹介してくれたり、コネを広げてくれるなどしてくれたそうですよ。

産業医はいくつかの企業を掛け持ちしていることがよくあります。

様々な企業とのコネクションが多い産業医とつながることができれば、派遣会社を通して転職するよりも医師の権限を活用して優位に転職することができるかもしれません。

デメリット2.急な契約時期の変更あり

産休代替の契約期間は、産休育休中の職員が職場復帰するまでが一般的です。

職場復帰の時期は「〇〇年〇〇月頃まで」とあらかじめ話があるのですが、産休育休中の職員が休職中に考えが変わってしまうケースも少なくありません

なお私も1回目の育休中は「4月の慣らし保育が終わったら」という期日をあらかじめ決めて、周りに伝えていましたが、つい我が子の可愛さで「まだ休みたい」「辞めたい」の気持ちがギリギリまであったことは確かです。

私は期日通りに何とか戻りましたが、育休に入ってそのまま退職してしまうケースも0ではありません。

また、人によっては「休期間中に第二子が妊娠したため、復帰しないまま産休・育休に入る」というツワモノケースもあります。

そうすると予定よりも大幅に産休代替として働く期間が伸びる可能性があります。

とはいえ、産休育休中の職員の予定を無理に合わせる必要はありません。

正社員登用を目指しているのなら、そこで直談判すればそのまま転職活動をせずとも登用してもらえる可能性が高いです。

デメリット3.引き続き期間が十分でない場合がある

産休に入る職員は、急な体調不良でいきなり産休に入ってしまうこともあります。

かくゆう私がそうでした・・・

私の場合は1ヶ月間の引き続き猶予がありましたが、2週目の終わり頃に切迫早産と診断され出勤停止のドクターストップがかけられてしまい、中途半端なまま産休にはいってしまいました。

その後、産休代替の方はわからない事があれば、その都度私に連絡して何とか対応してくださったりしていました。

引き続き猶予は、関係者の条件によって様々ありますが、なるべくゆとりをもっていたほうが良いのは間違いないでしょう。

面接時には引き継ぎ期間について確認しておきましょう。

産休代替として務まるか不安な方へ

産休代替として働く上で不安なところは、

自分が休む人の代わりが務まるの?

というところだと思います。

この不安に関しては居てくれるだけで十分代わりは務まるので、心配は無用です!

もし複数人職場で働く場合は周りのスタッフがフォローしてくれると思いますし、1人職場の場合でも企業の状態にもよりけりですが、基本的には周りがフォローしてくれます。

万が一仕事ができなくても、周りは「未経験なんだから仕方がない。仕事ができないのは引き継ぎしていない前任者が悪い」という考えになりがちので、あなた自身が必要以上に責められることはほとんどないと言ってもよいでしょう。

もちろん、わからないことがあれば産休育休中の職員に鬼電するのは全然ありです!

つい産休育休の人に連絡するのは申し訳ないと思ってしまいがちですが、そんなことはありません。

考え方はいろいろあるかと思いますが、育休をとる側の人間としては

「伝え忘れたことないかな、自分のせいでトラブルになってないかな?」と自分のミスによって産休代替の方がとばっちりにあっていないかを心配します。

そのため近況報告も兼ねて連絡はとりつつ、周りのサポートを得ながら仕事をしていくことができます。

面接対策

なお産休代替の求人に応募した場合、面接対策としては以下の通りになります。

1.率直に経験積むためと伝えてもok

仮にあなたが未経験者で経験を積むために応募した場合、率直な理由を伝えても良いです。

2人目の産休代替の方も面接時には「未経験だから産休代替の期間を通して産業保健師としての経験を積みたい」とはっきり伝えており、面接官も前向きに応援していました。

面接官にとって産休代替という特殊な雇用を狙う理由はやはり聞いておきたいものです。

そこで変に崇高な理想を掲げるよりも「金のため」「自分にとってちょうどよい働き方であるため」等々、ある程度目的意識をはっきり持って伝えた方が、よりお互いがウィンウィンな関係で雇用契約を結ぶことができます

2.給与交渉する事も可能

仮にあなたが産業保健師経験者の場合は、募集側の企業があなたを求める可能性がより高くなります

その場合はあえて給与交渉をして、さらに高時給を狙ってみるのも良いでしょう。

企業が提示した金額に対し、自身のスキルやキャリアに見合っていないことを論理的に説明できれば、企業側も交渉に応じてくれる可能性があります。

ただし給与交渉は必ずしも希望どおりにいかないこともあるため、その点は理解しておきましょう。

3.さっぱりしてたほうが好印象

産休代替は、平たくいえば産休育休の職員の代わりなので、周りの職員から休んでいる職員と比べられることもあります。

それに対して人の目を気にせずやるべきことを淡々とできる人の方が好印象を与えることができます。

逆に「ここでずっと働きたい」「ここなら私の居場所がある気がする」などのやや依存的な発言があると、任期満了の際にトラブルを起こしてしまう可能性があると判断されてしまいます。

そのため「助っ人としてお役に立てれば」という態度で仕事との線引きができる方が、企業にとって好印象を持たれることでしょう。

おすすめの人

産休代替として働くのは以下の人に多く当てはまるほどおすすめといえます。

産休代替に向いている人

  • 産業保健未経験者
  • 働く目的はある程度はっきりしている人
  • 1〜2年単位で色々な経験を積みたい人
  • フレキシブルに働きたい人
  • 近々住宅購入などの大きな買い物をする予定がない人
  • 夜勤または長時間残業をしたくない人

あなたはどれくらい当てはまりますか?

まとめ

いかがでしたか?

これからの時代、企業は人材確保・イメージアップのために子育て支援に関する福利厚生を手厚くしていく傾向にあります。

それに伴って以前よりも産休育休の取得が男女ともに容易になりつつある風潮となり、産休代替として働く人のニーズは増える傾向にあります。

しかし、産休代替の求人はメリットがたくさんあるにも関わらず、スルーされがちな貴重な求人です。

ぜひ今回の記事を通して産休代替という働き方にも興味をもっていただき、気になる求人があれば積極的に応募してみましょう!


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