転職活動における最も重要な時は面接試験です。ここでは、あなたのパーソナルな部分を評価され、合否が決定されます。
大切な試験だからこそ、しっかりと準備しておきたいと思いますよね。
実は面接試験はパターン化されています。
私も6社ほど面接試験に臨みましたが、振り返ると全く違う業界であるにも関わらず面接のパターンが決まっていました。
もしその時に私がパターンがある事を事前に知っていたら、もう少しまともな面接ができたのではないかと悔やまれます…
今回は面接におけるパターンとその対策を知り、自分らしい良い面接にして採用率をアップさせましょう!
面接の流れはパターン化されている!
流れは基本的にパターンが決まっています。パターンが決まっている理由は、面接官の立場に立って考えるとわかりやすいです。
面接官は産業保健師の採用面接だけでなく、一般職など様々な人を面接しています。しかも普段の業務をこなしながら、かなりの人数を面接しなければなりません。
面接官も本来は応募者のパーソナルな部分を深掘りした個別性のある面接をしたいところですが、短い時間で効率よく応募者のことを知り、合否を判断するためには結局パターン化せざるを得ないのです。
短い時間で効率よく応募者を知るためには、以下の流れに沿って質問してくるのが王道と言えます。
産業保健師の面接の流れ
- 簡単な自己紹介
- 現在の仕事内容、職務履歴
- 志望動機について
- 転職理由
- 仕事内容や条件の確認
- 逆質問
この流れを知っておくだけで、かなり安心感を持って面接に望めるかと思います。
それぞれの流れについてのポイント
ここからは、さらに詳しく面接の質問とその対策についてご説明していきます。
なお、基本的なビジネスマナーは身についていることが第一条件になります。マナーが身についているかどうかは以下の記事を参考にしてみてください。
1.簡単な自己紹介
面接会場に入室すると、雑談から始まる面接官もいますが、まず最初に「簡単な自己紹介をお願いします」と指示が出ます。
大切なことは以下の点です。
とにかく簡潔に自己紹介する
つい自分のことを知ってもらおうとたくさん話してしまいたくなりますが、面接官は「簡潔に」とわざわざ指示が出ているのです。
もしここでダラダラと話してしまったら、すぐに面接官は「指示の意図を理解していない人」「コミュニケーション力が低い人」と第一印象が急激に低くなってしまいます。
自己紹介の例
「本日は貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございます。私は〇〇と申します。〇〇病院の〇〇科〇年間勤めています。現在の主な仕事は〇〇や〇〇を担当しています。日々〇〇などの業務をしていますので、〇〇を得意としてます。どうぞよろしくお願いいたします。」
簡潔過ぎるけど大丈夫かな?
と思うかもしれませんが、面接官が気になるところは職務履歴書などを目を通しながら必ず質問してくるので、それを我慢して待ちましょう。
2.現在の仕事内容、職務経歴
現在の仕事内容については、以下のことについて聞いてくるでしょう。
質問例
- 一番力を入れている仕事はあったか
- コロナ関連の業務はあったか
- 何か実績はあったか
ここで答えるポイントとしては、面接官は主に「この会社で活躍できるかどうか」を特に注意して聞いています。
例えば看護師の仕事でマイナーな業務内容を伝えても面接官は知らないですし「それはこの会社で活かせるスキルなの?」と疑問を持たれてしまいます。
応募する企業がなぜ募集をかけたのか?その背景に合わせて求める人材とそのスキルに満たしているかどうかを答えましょう
募集理由としては以下の理由が考えられます。
募集理由の背景
- 事業拡大に向けた人数増加 → 現職者と相性が良い人が欲しい
- 前任者の退職による欠員 → 前任者と同等のスキルまたは同じように退職しない人が欲しい
- 産休代替の募集 → 即戦力または最低限仕事ができる人が欲しい
- 現職者と交換したい → 現職者よりも優秀な人材が欲しい
募集理由は、求人情報で概ね把握することができますし、エージェントさんがいれば聞いておくとさらに良いでしょう。
これらの募集理由の背景に合わせて職務履歴を答えると、面接官に刺さること間違いなしでしょう。
そして募集企業が求めていることに対して、自分は現職でどのように活躍したかを優先的に答えるようにしましょう。
例えば、メンタルヘルスに力を入れたい企業であるならば、看護師の役割的に以下の業務内容を伝えると良いでしょう。
解答例
- メンター制度にて後輩を○人育成してきました。傾聴支援を意識して行い、辞めた後輩は一人もいません。
- がん患者を中心とする緩和ケア病棟に勤務していたので、患者との関わりは傾聴支援を特に重視して行なっていました。
- 心理系の資格を取得しているので、実際に現場でも患者や看護師に活かしていました。
このようにオリジナリティを持って、かつ数字で具体的に表すようにしましょう。
3.志望動機
志望動機については、以下の質問が想定されます。
質問例
- なぜ病院から産業保健師になろうと思ったか
- なぜ他ではなく弊社に志望したのか
- 弊社のイメージはどのようなものか
ここでのポイントは「長く働き続けられるか」をみられています。
せっかくお金を払って時間をかけて選考しているのだから、すぐ辞められたら困ってしまいます。
産業保健師に転属するきっかけは、産業保健の役割である「予防医学」「健康増進」「生産性向上」「職場風土の醸成」の4つの役割にちなんで、オリジナリティあふれる理由にすると良いでしょう。
また未経験の場合は、産業保健師に移ろうと思ったきっかけから話始めるとスムーズです。
例えば未経験者の場合以下のように答えて見るのはいかがでしょうか。
解答例
私は仕事において個性というものを大切にしたいと考えております。現職は治療を優先してしまい患者様の個性が見えにくい職場でした。患者様らしい入院生活が送れるよう配慮してまいりましたが、どうしても治療に伴って生活が制限されてしまうことに心を痛めていました。大切な事は健康を維持してその人らしく生きることだと考えた時、病院ではなく壮年期の方に予防医学を推進することが必要だと考え産業保健師を目指すことにしました。御社は、ダイバーシティ制度を積極的に推進しているとのことで、様々な個性を受け入れる環境は私の仕事における価値観と非常に合っており、そのための企業努力として〇〇を行なっていることに魅力を感じました。社会の第一線で働く方へ、学んだ知識を活かし、その人らしく働けるように貢献したいと考え志望いたしました。
少し長い例ですが、口頭で伝えればそこまで時間は取られないかと思います。
長く働き続ける熱量を伝えていきましょう
4.転職理由
転職理由は以下の質問が想定されます。
質問例
- なぜ今の職場に就職したのか
- 人間関係はどうだったか
- 残業は多かったか
ここでのポイントは「なぜ前の会社を辞めようと思ったのか」を確認されることです。
面接官は本音を引き出そうと雑談をしたりしますが、決して本音をありのままに言ってはいけません。
うっかり「激務なのに給料が安かった」「病院はスーパーブラック企業だったから」と言ったら「この人はお金や労働条件が良い所に移りたいだけなんだ」と認識されてしまい、誰の得にもなりません。
意識することは「自分の仕事のスタイル、相性や条件とミスマッチだった」ということを伝えることです。
例えば以下のように回答します。
解答例
「私は人を応援するのが好きで、入院患者のリハビリを担当するのは好きでしたが、急性期病棟ではあまり機会がありませんでした。応援するなら入院期間だけに限らず長く応援したいと考えた時に、産業保健師という仕事は病院よりも自分に合っていると思いました。
自分の個性や仕事における価値観をふまえながら話すと良いでしょう。
また、志望動機と併せて一貫性のある内容にすることによって、よりあなたが強い思いで面接試験に望んでいることをアピールすることができます。
5.仕事内容や条件の確認
産業保健師の面接は、意外にも仕事内容や条件の確認にいて比重を多くとられる場合が多いです。
質問例
- 給与面は問題ないか
- 通勤ルートや方法について
- 仕事内容はイメージできてるか
- 体調で配慮するべき点はあるか
ここでは、実際に働くとなった場合に何か懸念事項があるかどうかを確認しています。
大事なことは、どんな条件であれ問題ないということをしっかりアピールすることです。
また、体調はもし配慮してほしいことがあったら隠さずしかし前向きに伝えましょう。
伝えるかどうかはあくまで努力義務になりますが、隠す事によって後々トラブルになる可能性があります。
持病があることは隠したい気持ちがあるかもしれませんが、決してマイナスではありません。
今の世の中はダイバーシティ制度や障害者雇用制度が、一流企業をはじめとして普及しています。
仮に障碍者手帳やがんなどの闘病歴がある場合は、以下のポイントを踏まえながら伝えると良いと思います。
ポイント
- いつから発症・治療したか
- 現在の症状と対処方法
- 医師から言われた禁止作業の有無
- 持病によって活かせる知識や経験
特に持病によって活かせる知識や経験については、あなただけの超強みになり得ます。
うつ病などの精神疾患を持っている方は以下のように答えると良いでしょう。
解答例
私は〇年前に〇〇を理由にうつ病を発症し、〇カ月間休職していた経緯があります。現在は症状は落ち着いており、御社の勤務条件であれば問題ないと思います。休職中は自分を見つめ直したり物事の捉え方を改めたりなど自己成長につながる期間でした。この経験を活かしてメンタル不調の方をリアルに捉えたり不調のきっかけに気づけるような教育支援ができると考えております。
無理に答える必要はありませんが、前向きに捉えているなら発言してみましょう。
6.逆質問
面接の最後は締めとして逆質問されますが
「何もありません」
と答えるのは、やはりもったいないです。
逆質問は締めなので、良い印象で終わらせられるかが大事なので、以下のいずれかを聞いてみると良いと思います。
質問例
- 企業努力を褒めて、これからどんな人材がほしいかを尋ねる
- 面接官の名刺をみて、所属する部署について尋ねる
1.企業努力を褒めて、これからどんな人材がほしいか尋ねる
企業努力はホームページで概ね確認することができるかと思いますが、「人材育成」や「働き方」における努力に目をつけると産業保健の観点から大きく外れることなく質問することができます。
例えば以下のように質問してみましょう.
質問例
御社は人材育成をとても大切にしている会社とのことで、面接の中でも人材育成を大切にしているご様子が伺えました。健康やキャリアプランについては従業員に対してどのように育成したいと考えていますか?
答えをもらったときは、「お答えいただきありがとうございます。〇〇という点は私の経験を活かして貢献できると思います。」などの言葉を添えておきましょう。
もしくは相手が言った事をオウム返しで伝えるのも良いと思います。
2.面接官の名刺をみて、所属する部署について尋ねる
この質問はぶっつけ本番なので難易度が高いのですが、面接で名刺を渡されたり、雑談をして緊張を解そうとする面接官に特に効果的で刺さります。
面接官が気持ちよく話せる内容だと「この人の面接はいい気分だった」と良い印象を持ってくれるかもしれません。
例えば以下のように質問してみましょう。
質問例
- 〇〇さんは人事部部長ということで、縁の下の力持ちながら様々な方を見られてきた事が伺えるのですが、御社で働く方はどのような特徴を持った方が多いですか?
- 〇〇さんは役員であり御社にとって重要なポジションにいらっしゃるかと思うのですが、御社で働く従業員の事はどのようにしていきたいとお考えでしょうか?
相手が話している時は、大きく相槌をうって
「とても素晴らしいお考えです。ますます御社に魅力を感じました。ぜひお力添えができればと思います。お答えいただきありがとうございます。」
このように、あなたの目をキラキラさせながら笑顔で伝えると、絶対に良い印象で終わることができます。
まとめ
産業保健師の面接のながれのまとめです。
面接の流れ
- 自己紹介
- 現在の仕事や職務履歴書について
- 志望動機
- 志望理由
- 仕事内容や条件の確認
- 逆質問
これらの質問を的確に答えることができれば、未経験であろうが、良い印象として強く印象つける事ができます。
志望動機や志望理由の考え方については以下の記事も参考にしてみてください。あなたの転職活動を応援しています!
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